燕岳登山 Part2

7月27日

中房温泉の宿は登山口のすぐそばにあるので、朝はゆっくりスタート。

7時朝食。 支度を終え歩き始めたのは8時前だった。

登山口からは急な上りが3時間続く。

3時間というのは、地図に書かれた参考タイム。 これは40~50歳の登山経験のある男性が上った場合のタイムだという。

私の場合、この時間で行けるはずがなく、夫はいつも1.5倍~2倍の時間を見込んで計画を立ててくれている。

森の中はひんやりしている。 じっとしてると寒いくらいの気温。 

しかし歩き始めると同時に汗が流れ出す。 いや噴き出す。

息をしっかり吐いて、一歩一歩ゆっくり登る。

途中下りの人たちとすれ違う。 

上りの我々を優先させてくれるのはありがたいのだが、

「こんにちは」「がんばってください」とかけられる挨拶に、返す余裕など私にはない。 

もちろん周りの景色を楽しむ余裕もない。

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そもそも登山など、私の趣味ではなかった。(今でも趣味とまでは言えないが・・・) 

実家は町中の商店。 両親ともアウトドアを楽しむような人間ではなかったし、その時間的余裕もなかった。

学校行事の登山でも楽しい思い出など皆無だ。 

結婚し、夫が山好きとわかったあとも、一緒に登ろうなんて思ったことはなかった。

ところが、

子供たちが幼稚園・小学校へ行きだすと、夏休みにどこかへ、となったとき、「山」が出てきた。

幼稚園の子供の足に合わせて行くんだったら、私も大丈夫そう、と一緒に登ったのが最初だ。

家族で登ってみて、重要なメリットを発見。

「家で実権を握っているのはお母さん」と思っていた子供たちに、山ではお父さんがリーダー、お母さんは静かに控えているといった光景を見せることができる。 登山は家庭の力関係を正しく修正する絶好の機会なのだ。

その後、1年に1度ほど、夫について歩くようになった。

ゆっくりでも自分のペースで歩けば、私でもちゃんと頂上に到達することができ、達成感を味わうことができるのだ。

それでも、歩くのは相変わらず遅い。 リュックも山登り大好きおばさんたちよりずっと軽目。 高山植物の名前も一向に覚えられない。 山ではいつもビギナーだ。

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約30分ごとに休憩しながら、きつい登りが終了する地点「合戦小屋」に着いた。 

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中房温泉で作ってもらったお弁当・・・チャーシュー、シイタケがたっぷりの中華風おこわを食べる。

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一応笑顔の私

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翌日縦走予定の大天井岳

燕岳のそばにある燕山荘に到着したのは、午後1時過ぎ。  

山小屋で部屋に案内されている時、雨が降り始めた。 ラッキー!

雨はだんだん強くなる。 風も強い。

燕岳の頂上へは小屋から30分だが、この日の登頂は断念した。

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夕方、雨は上がり、槍ヶ岳がくっきり見えた。

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燕山荘と燕岳

後で聞いてわかったのだが、

午後からの雨は雷も伴っていたようで、我々の後から登ってきた人たちの中には、怖くて途中で引き返した人もいたようだ。

う~ん、明日の天気が気になる。

燕岳登山 Part1

7月29日(火曜日)

      午後12時過ぎ・・・・穂高駅到着・・・大糸線松本行きが大幅に遅れていた。松本駅付近の落雷のためらしい。

      午後5時半・・・・H駅に着いた途端、雷雨の出迎え。  

      ああ~、雷のやつ、一体どこまでついてくるんだ・・・・・

ともかく無事に帰宅できたことを「良し」としよう。  

かなりの疲労でぐっすり眠れると思ったのに、深夜遅くまでこの4日間の出来事が頭の中を駆け巡っていた。

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7月26日(土曜日)

相模線・中央線・大糸線と乗り継いで、穂高駅に着いたのは午後12時過ぎ。 

中房温泉行きのバスが出るまでしばらく時間があったので、駅前の喫茶店で過ごした。

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かき氷・・・・ブルーベリーミルク

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店内はギャラリーも兼ねていた。 麻布にペイントした袋物の数々が展示販売されている。 

いつの日か私もこんな風に作品を並べてみたい・・・・。

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中房温泉行きのバスの乗客はほとんどが登山者だった。

緑の谷間を縫うようにバスが進み、約1時間後、山奥の秘湯中房温泉に到着した。

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入口の「日本秘湯を守る会」の大きなちょうちんが出迎える。

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どんな会なんだろうね・・・・

宿は新しい建物と古い建物が並んでいるが、登山客はほぼ古いほう(値段が安い)に宿泊するようだ。

この日の登山宿泊客は、我々のような夫婦連れが数組、5名~10名ほどのグループが3つほど、そして成城学園の中学生一行約40名。

この中学生グループを率いるプロのガイドさんと少しお話をした。

彼らの予定ルートは中房→燕岳→槍ヶ岳→上高地。

中学2年生を対象とし、約60年続く伝統ある学校行事らしい。

そういえば、2005年夏我々が槍ヶ岳登山をした時、中学生グループに出会ったのだが、あの子たちは成城学園の生徒だったのか・・・・

今回の我々のルートは 燕岳→大天井岳→常念乗越

ルートは違うが、中学生に負けないよう頑張ろう。

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お湯がふんだんに流れ込む露天風呂に入り、

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決して豪華ではないが十分満足できる夕食をいただき、

明日に備え、8時就寝。  

のりさんの「雷には注意、3時までには小屋に」を呪文のように唱えながら・・・・     

登山の準備

朝から明日の準備でバタバタ。

何しろ4日間の留守となると、しておかなければならないことは結構多い。

朝一番に畑の草むしり・・・・洗濯・掃除・・・・冷蔵庫の整理・・・・・ああ、そうそう新聞も止めなきゃ・・・・

登山用の靴を出す・・・・数年前、わざわざ専門店まで行き、足のサイズを測ってもらって選んだ靴だけあって、履き心地はグー。

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その時一緒に買った、雨具とリュック

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3泊とも小屋泊まりなので、食料は少ない。 昼用の補助食として、定番のラーメン。

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重いものはすべて夫任せなので、私のリュックはわずかな衣類とお水だけ。

そうそう、これは私の必需品・・・・日焼け止め

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そしてお化粧拭き取りシート

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明日からの日程を頭に入れ、軽くシミュレーションしながら、準備をする。

いよいよ気持ちが山モードになってきた。

谷間

一つの作品を作り終えて次の作品に移るまでの間にできる谷間。 

この期間がどうも苦手だ。

焦点がぼやけたようなうつろな気分で過ごすことが多い。  

次の作品をどうするかで迷っているからだ。

・・・・あの糸を使おうか、いやこの糸がいいかもしれない・・・・・織り方はどうしよう・・・・何を織ろう・・・・など延々と迷う。

先のプランがない不安、進めないイライラが、これまで順調だった生活のリズムを崩す。

あれやこれや迷うこと自体を楽しめばよさそうなものだが、

手を動かしながら考える癖がついているせいか、考えるだけの時間がどうも楽しめないのだ。 

まったくの貧乏性。

そこで立てた対策・・・・・現在進行中の作品を織りあげるまでに、次の作品を考えること。

織ることそのものは単純作業。 頭で考えることは邪魔にはならない。

焦って仕上げることはない、次の作品が決まるまでゆっくりと織ればいい・・・・と言い聞かせる。

今回はそれがうまくいったようだ。

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先日織りあげた夏色スクリーン。 

織っている間に考えた次のプランは

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テーブル用マット。  

谷間の期間は短くてすんだ。

さて次は・・・・このマットをゆっくり織りつつ考えよう。

静かに、静かに

夜9時過ぎ、近所の人が我が家のインターホンをピンポ~ン。

何事かと思いきや、「○○さんとこの犬がうるさいんだけど、あのお宅お留守なのかしら・・・・」とおっしゃる。

「さ~? うちは窓を閉めてたので聞こえませんでしたが・・・」

表へ出て、相談とも苦情ともつかぬその方の言い分を聞いてあげてるうちに、犬の飼い主夫婦が帰宅。

私は即座にその場から退散したのだが、

それ以降、音に神経質なその方のことが気になり出した。

夜間の音には気をつけよう・・・・

となると、

我が家のバルコニーでの夕涼みも

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せっかくの明るいライトは使わず

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小さいティーライトの明かりのもとで、夫と二人会話を交わす。

静かに、静かに・・・・と言いながら。