同級生

帰省する数日前、幼馴染のクーちゃんから電話をもらっていた。
 
「御神輿のお手伝い・・・集合時間は○○、場所は△△ね。」
 
「でも・・・私なんか行っていいのかなあ・・・・」
 
「大丈夫よ、みんな大歓迎よ」
 
「クーちゃんは行く?」
 
「私は、目の手術をしたばかりなので、遠慮するつもり」
 
「心細いなあ・・・」
 
時間と場所はわかっていたたものの、心が前へ進まない。
 
決して故郷に背を向けて生きてきたわけではないけれど、
 
故郷とは別の地に根を張るため、あえて故郷と自分との間に距離を置いてきたところがある。
 
そのことへの後ろめたさも、気持ちの足を引っ張る。
 
祭り当日・・・・
 
厄年の男たちが担ぐ神輿は、町内の所々で休憩をとる。
 
その際の給仕は、厄年の男たちと同い年の女性がすることになっている。
 
給仕と言っても、お茶やお菓子を出す程度なのだが・・・
 
 
「急に参加してもいいのかなあ・・・」とぐずぐずしてる私に
 
「何、言ってるの。行けば ”わ~、懐かしい!” ってすぐに盛り上がるよ。さっさと行っといで。」と姉に背中を押され、家を出た。
 
それでもまだ、誰も私に気付いてくれなかったらどうしよう・・・との不安が少し残っていた。
 
集合場所になっていたお寺の境内に入ると、赤いエプロン姿の女性たちが見えた。
 
一瞬みんながこっちを見る。
 
でも、誰だかわからない様子。
 
もっと近づく。
 
「あら~、YUKOちゃん!」
 
「来てくれたの~!」
 
「ありがとう~!」
 
「懐かしい!」
 
ああ~、良かった。
 
よく一緒に遊んだ○○ちゃん、ソフトボールをやってた△△ちゃん、お嬢様みたいだった▽▽ちゃん・・・
 
一瞬誰だかわからなかった人も、すぐに子供のころの顔と一致。
 
思い出が一挙に蘇る。
 
その後は・・・・
 
話しては笑い、笑っては話す。
 
祭りの賑わいとともに、我々赤いエプロン集団も大いに賑わっていた。
 
 
祭りの翌日は地元の温泉で神輿を担いだ男性とお手伝いの女性たちの打ち上げがあった。
 
参加したのは寅年の男女約40名。
 
私は、帰りの電車を気にしつつも、勢いで参加した。
 
宴席に並んだ同級生たち。 
 
みんな、小学校・中学校を一緒に過ごした。 幼稚園が一緒だった人もいる。
 
私たちはみんな一緒の苗床で育っている。
 
同じ土地、同じ水、同じ空気で育てられた。
 
今、それぞれ生きる場所は違っているけれど、根元はみんな一緒なのだ。
 
40年近く離れていたにも関わらず、すっと溶け込める・すっと受け入れてもらえる暖かい空気が宴会の部屋いっぱいに漂っていた。
 
・・・・・・
 
故郷の春はいつもより遅めだったようで、大好きな川べりの桜はまだ満開状態を保っていた。
 
枝越しに見える山々
 
 
 
故郷のすべてに感謝!
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同級生」への2件のフィードバック

  1. utaさん、そうなの。みんなとても温かかったよ。故郷の良さをしみじみ味わったこの2日間は、一生忘れないな。

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